カメムシ卵の話。(長編です) - 2015.08.27 Thu
わが家のベランダに面した網戸には何カ所か、こんなのが付いている。

2014.7.2
様子からみてカメムシの卵塊、主はとっくに出ていったあとの殻だ。
だからカメムシの種類は判らなかった。
剥ぎ取る気もないのでもう3、4年このままだ。
そんなこんなで今年の5月の朝のこと。
めったにベランダに出ないZ氏が
「なんか黒い小さい虫がたくさんいる」と教えてくれた。
(その後はもちろん室内に即退避。)

2015.5.16(2枚)
上の殻と同じ形の卵塊(もちろん新品)に、
孵ったばかりらしい幼虫達がしがみ付いているではないか!
うっほー! である。
新しい卵が産みつけられていることに、昨日まで気付かなかったなんて!
※カメムシは卵からすぐに成虫に近い形の体で生まれる。(不完全変態)
蝶や蛾、ハチ、ハエ・・・などは卵 → 芋虫・毛虫・ウジ → さなぎ → 成虫。(完全変態)

しっかり寄り添ってあまり動かない。
30分くらい毎に見に行っても、夕方になっても少し位置が変わっているくらいだった。
そして翌早朝、急いで見に行ってみたら空の卵塊を残し幼虫はゼロ。
近くを見回してもそれらしい姿はない。
遅過ぎた! もっと早く起きるべきだった・・・根性無し!
と心の中で自分を罵ったのは言うまでもない。
家にいる時は一日数回はベランダを見てまわるのが習慣。
昼前のこと。

2015.5.17(4枚)
網戸のサッシの枠、枠の上部あたり。

いたよー。いるじゃん。やっほーい!

これなら種類を調べられる、いつものサイト『幼虫図鑑』。
チャバネアオカメムシ の幼虫だった。(過去記事)
過去記事の幼虫は上の黒い幼虫が何回か脱皮したあとの幼虫だ。
そして実は、今日一番見せたかったのは、これ ↓ 卵のふた。
良ーくみてね。卵の上面が丸いふたになっているのが判るでしょ?
さらにそのフチに、丸い薄い膜が付いていて中央が針のようになっている部分。
これは幼虫が出るまではふたの内側に入っている。
幼虫が出ようとする時にこの部分が弾けて蓋が開くんだって!

この仕掛けを昆虫のブログで見て以来、本物を見たくて見たくて堪らなかったのだ。
今年上半期の一番の収穫!
さて実は、上記の卵塊から20cmほど下にもうひとつ卵塊があったのだが
2日遅れて幼虫が孵った。
これは上の幼虫が出てきたのと同じ日の様子。

2015.5.16
中にまだ幼虫がいるのが見える。
卵の形が俵型であるのもこの角度なら判る。

2015.5.17
2日後の朝の様子。
また根性無しで、出てくる瞬間を見ることができなかった。

2015.5.18
↓翌朝。
先の卵塊ではこの時点で幼虫はすっかりいなくなっていたが
今度はまだ残っていた。

2015.5.19(3枚)
しかも横というか裏というかおかしな位置にいる。
網戸に挟まってしまって出られないのかな?

下は網戸の内側(部屋の中)から撮った写真。

なぜ裏側にいたのかは謎だ。
翌日には全員いなくなっていた。ホッ。
--カメムシ目 カメムシ科-- 分布:全国
H1

2014.7.2
様子からみてカメムシの卵塊、主はとっくに出ていったあとの殻だ。
だからカメムシの種類は判らなかった。
剥ぎ取る気もないのでもう3、4年このままだ。
そんなこんなで今年の5月の朝のこと。
めったにベランダに出ないZ氏が
「なんか黒い小さい虫がたくさんいる」と教えてくれた。
(その後はもちろん室内に即退避。)

2015.5.16(2枚)
上の殻と同じ形の卵塊(もちろん新品)に、
孵ったばかりらしい幼虫達がしがみ付いているではないか!
うっほー! である。
新しい卵が産みつけられていることに、昨日まで気付かなかったなんて!
※カメムシは卵からすぐに成虫に近い形の体で生まれる。(不完全変態)
蝶や蛾、ハチ、ハエ・・・などは卵 → 芋虫・毛虫・ウジ → さなぎ → 成虫。(完全変態)

しっかり寄り添ってあまり動かない。
30分くらい毎に見に行っても、夕方になっても少し位置が変わっているくらいだった。
そして翌早朝、急いで見に行ってみたら空の卵塊を残し幼虫はゼロ。
近くを見回してもそれらしい姿はない。
遅過ぎた! もっと早く起きるべきだった・・・根性無し!
と心の中で自分を罵ったのは言うまでもない。
家にいる時は一日数回はベランダを見てまわるのが習慣。
昼前のこと。

2015.5.17(4枚)
網戸のサッシの枠、枠の上部あたり。

いたよー。いるじゃん。やっほーい!

これなら種類を調べられる、いつものサイト『幼虫図鑑』。
チャバネアオカメムシ の幼虫だった。(過去記事)
過去記事の幼虫は上の黒い幼虫が何回か脱皮したあとの幼虫だ。
そして実は、今日一番見せたかったのは、これ ↓ 卵のふた。
良ーくみてね。卵の上面が丸いふたになっているのが判るでしょ?
さらにそのフチに、丸い薄い膜が付いていて中央が針のようになっている部分。
これは幼虫が出るまではふたの内側に入っている。
幼虫が出ようとする時にこの部分が弾けて蓋が開くんだって!

この仕掛けを昆虫のブログで見て以来、本物を見たくて見たくて堪らなかったのだ。
今年上半期の一番の収穫!
さて実は、上記の卵塊から20cmほど下にもうひとつ卵塊があったのだが
2日遅れて幼虫が孵った。
これは上の幼虫が出てきたのと同じ日の様子。

2015.5.16
中にまだ幼虫がいるのが見える。
卵の形が俵型であるのもこの角度なら判る。

2015.5.17
2日後の朝の様子。
また根性無しで、出てくる瞬間を見ることができなかった。

2015.5.18
↓翌朝。
先の卵塊ではこの時点で幼虫はすっかりいなくなっていたが
今度はまだ残っていた。

2015.5.19(3枚)
しかも横というか裏というかおかしな位置にいる。
網戸に挟まってしまって出られないのかな?

下は網戸の内側(部屋の中)から撮った写真。

なぜ裏側にいたのかは謎だ。
翌日には全員いなくなっていた。ホッ。
--カメムシ目 カメムシ科-- 分布:全国
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オンブバッタ二景。 - 2015.08.18 Tue
似たような写真を今までに何度も載せたけど、可愛いから載せちゃう。

2015.9.10

こちらは交尾中。小さいほうがオス。
名前に「オンブ」が付くくらい年中ペアの姿を見る。
だからといっていつも交尾するわけではなくて、
オスはうまいことメスの背中に乗れたら
その時が来るまで降りないでキープするんだって。
ちゃっかりなんだか、間抜けなんだか面白いヤツだ。
因みに、野菜にとっては葉を食べて穴だらけにする「害虫」である。
過去記事もぜひ→(1、2、3)
※1と2は『Zubolaですが。』の記事。
この頃は遠慮がちに昆虫を載せていた(虫が苦手の人もいるから)。
思いっきり出したくなって『・・・覚え書き。』を始めたのでした...。
--バッタ目 オンブバッタ科-- 分布:全国
WS

2015.9.10

こちらは交尾中。小さいほうがオス。
名前に「オンブ」が付くくらい年中ペアの姿を見る。
だからといっていつも交尾するわけではなくて、
オスはうまいことメスの背中に乗れたら
その時が来るまで降りないでキープするんだって。
ちゃっかりなんだか、間抜けなんだか面白いヤツだ。
因みに、野菜にとっては葉を食べて穴だらけにする「害虫」である。
過去記事もぜひ→(1、2、3)
※1と2は『Zubolaですが。』の記事。
この頃は遠慮がちに昆虫を載せていた(虫が苦手の人もいるから)。
思いっきり出したくなって『・・・覚え書き。』を始めたのでした...。
--バッタ目 オンブバッタ科-- 分布:全国
WS
朝のベランダで、可愛い蛾。 - 2015.08.09 Sun
早めの朝、南向きのベランダに陽の光が直接当たらない時間。
夜が明けてやって来たのか、夜を過ごしたのか分からないが
よく探すと結構な確率で昆虫に出会える。

2015.7.8(以下同じ個体)
この日は、離れたところから見るとちょっと蛍のように見える虫が。
ハチ? 甲虫? それともガかな? と考えながら近寄ってみる。

触角の様子がから、どうやらガのようだ。
調べてみると
ヨツモンキヌバコガ(四紋絹翅小蛾) というガだった。
体長10mmちょっと。
黒い翅は艶があり、4つの黄色い紋ある。名前の通りだ。

ただし、この紋があるのは夏に現れる〈夏型〉で、
〈春型〉には紋が無くて黒一色だそう。
春型だったら地味で目につかなかったかもしれない。
そちらも見てみたいけれど,夏型の黄色い紋はなかなか魅力的だ。
--チョウ目 キヌバコガ科-- 分布:ほぼ全国
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夜が明けてやって来たのか、夜を過ごしたのか分からないが
よく探すと結構な確率で昆虫に出会える。

2015.7.8(以下同じ個体)
この日は、離れたところから見るとちょっと蛍のように見える虫が。
ハチ? 甲虫? それともガかな? と考えながら近寄ってみる。

触角の様子がから、どうやらガのようだ。
調べてみると
ヨツモンキヌバコガ(四紋絹翅小蛾) というガだった。
体長10mmちょっと。
黒い翅は艶があり、4つの黄色い紋ある。名前の通りだ。

ただし、この紋があるのは夏に現れる〈夏型〉で、
〈春型〉には紋が無くて黒一色だそう。
春型だったら地味で目につかなかったかもしれない。
そちらも見てみたいけれど,夏型の黄色い紋はなかなか魅力的だ。
--チョウ目 キヌバコガ科-- 分布:ほぼ全国
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面白。ハエトリグモの顔 - 2015.08.02 Sun
10日以上ご無沙汰しました。
そこで本日はクモ好きには大人気の、ハエトリグモの顔を・・・。

2015.7.16
アルミサッシの枠にいた、
まだ幼体(昆虫は幼虫、クモは幼体と呼ぶ)のハエトリグモ。
まだほんの4mmくらいのおチビだが、堂々としたこの顔。

クモは昆虫のように複眼は無く、単眼が8個(例外もあり)ある。
ハエトリグモの特徴的な顔は、何といっても正面に並んだ大きな4つの単眼だ。
特に中央の2つがデカい!

上から見ると側面にの小さな単眼が愛らしい。
合計8個だとすると足りないが、2つは小さくて毛に隠れているのだろうか。
たぶん、以前に載せた シラヒゲハエトリ の幼体かと思うがどうかな。
ネコハエトリ の顔もどうぞ。
そうそう、アリグモ もハエトリグモの仲間だから似たような顔だ。
ハエトリグモは網は張らずに,うろつきながらエサを捕まえる。
その為の大きな目玉なのだろう。
[調べて分かったコト]
複眼(小さな個眼の集まり)を持つ昆虫は形をある程度認識できるらしいが,
クモの単眼は8個(=4対)がそれぞれの役割を持ち,
それらを総合して周囲を見る(認識する)とのこと。
ともあれ、傑作な顔である。
--クモ目 ハエトリグモ科--
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そこで本日はクモ好きには大人気の、ハエトリグモの顔を・・・。

2015.7.16
アルミサッシの枠にいた、
まだ幼体(昆虫は幼虫、クモは幼体と呼ぶ)のハエトリグモ。
まだほんの4mmくらいのおチビだが、堂々としたこの顔。

クモは昆虫のように複眼は無く、単眼が8個(例外もあり)ある。
ハエトリグモの特徴的な顔は、何といっても正面に並んだ大きな4つの単眼だ。
特に中央の2つがデカい!

上から見ると側面にの小さな単眼が愛らしい。
合計8個だとすると足りないが、2つは小さくて毛に隠れているのだろうか。
たぶん、以前に載せた シラヒゲハエトリ の幼体かと思うがどうかな。
ネコハエトリ の顔もどうぞ。
そうそう、アリグモ もハエトリグモの仲間だから似たような顔だ。
ハエトリグモは網は張らずに,うろつきながらエサを捕まえる。
その為の大きな目玉なのだろう。
[調べて分かったコト]
複眼(小さな個眼の集まり)を持つ昆虫は形をある程度認識できるらしいが,
クモの単眼は8個(=4対)がそれぞれの役割を持ち,
それらを総合して周囲を見る(認識する)とのこと。
ともあれ、傑作な顔である。
--クモ目 ハエトリグモ科--
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